香りも特徴も様々!油の種類
油とは、炭水化物・たんぱく質と並んで、人間が生きる上で不可欠な3第栄養素の一つです。
油のカロリーは1gあたり9kcalと、炭水化物・たんぱく質の1gあたりのカロリーがそれぞれ4kcalであるのに比べて高いので、過剰摂取は肥満の原因にもなります。
しかし、人間のエネルギー源として欠かすことができないだけでなく、細胞膜を構成する主要成分となったり、胆汁の材料になったりと重要な役割を果たしています。
また、皮膚に潤いを与える作用もあり、美容にも健康にも欠かせない成分です。
油は原料によって様々な特徴があり、代表的なものはなたね油です。
淡泊でくせのない風味のため、サラダ油やてんぷら油として使われており、酸化しにくいのが特徴です。
オリーブオイルはフルーティーな香りが特徴で、オリーブの皮に含まれるポリフェノールが油にも溶け込んでいます。
オリーブオイルも酸化しにくいので、加熱調理に向いています。
一方、人気が高まりスーパーなどでも見かけることが多くなった亜麻仁油は、植物油の中でも特に酸化しやすく、加熱調理には向いていません。
そのままサラダなどにかけて摂取するのが良いでしょう。
生活習慣を予防するオメガ3
油は常温で個体のものは飽和脂肪酸と呼ばれ、常温で液体のものは不飽和脂肪酸と呼ばれています。
不飽和脂肪酸には、酸化しやすい順にオメガ3、オメガ6、オメガ9があります。
中でも重要なのが、多価不飽和脂肪酸と呼ばれ、人の体内で合成できないオメガ3とオメガ6です。
オメガ3とオメガ6は摂取すればするほど良いというわけではなく、理想的な比率は1:1~1:4といわれています。
ただしオメガ6は様々な食品に含まれていますから、意識して積極的に摂取したいのはオメガ3を含む油となります。
オメガ3はDHA、EPA、αリノレン酸などの脂肪酸の総称です。
血液をサラサラにし、血行を促進する効果があり、コレステロール値や血圧を下げて心筋梗塞や脳梗塞、生活習慣病を予防する効果があります。
オメガ3の中でも、DHAやEPAはサンマ・イワシ・サバ・マグロなどの青魚に多いといわれています。
油分に多く含まれるため、加熱調理で油を落としてしまうと摂取できる量が減ってしまいます。
DHAやEPAを摂取したいときは生のまま食べるか、スープなどで溶けだした油ごと摂取できる調理方法を選ぶと良いでしょう。
缶詰もコストパフォーマンスに優れているのでおすすめです。
また、αリノレン酸は亜麻仁油やえごま油に多く含まれますが、こちらも熱に弱いのでドレッシングにするなどして加熱せずに摂取しましょう。
オメガ3の1日の摂取目安は成人女性で1.6g~2g、成人男性で2~2.3gで、油2gは小さじ1/2です。
いつもの食事に亜麻仁油やえごま油を小さじ1/2量かけるだけで、生活習慣病のリスクを下げることができます。