たんぱく質の重要性について
たんぱく質は筋肉・臓器・肌・髪・爪などをつくるほか、新陳代謝を行うのに欠かせない酵素や、ホルモン、免疫物質の材料にもなる重要な栄養素で、水分を除いた人の体の重量の約2分の1を占めています。
たんぱく質は多数のアミノ酸が結合してできていますが、このアミノ酸のうち必須アミノ酸と呼ばれる9種類は体内で合成することができません。
体を合成するたんぱく質は日々つくり替えられていて、古くなったものから分解されて体外に排出され、食事から摂取した新しいたんぱく質を利用して再生を繰り返しています。
たんぱく質が不足してしまうと、筋肉量の低下や肌荒れ、免疫力の低下など、美容や健康において様々な影響を及ぼします。
食事での摂取が基本
たんぱく質は、肉類や魚介類、卵や大豆製品に多く含まれています。
たんぱく質には動物性と植物性の2種類があり、動物性のたんぱく質は吸収率が高いので、少量でも効率良く摂取することができます。
しかし、脂質を多く含む食品が多いので高カロリーになりがちです。
植物性のたんぱく質は脂質が低くカロリーを抑えるのに適していることに加えて、食物繊維や水溶性のビタミンを多く含む食品も多いので、エネルギーを効率的に生産し利用することができるという面でメリットがあります。
両方のメリットとデメリットを比較し、バランス良く取り入れると良いでしょう。
たんぱく質は1gあたり4kcalあり、摂りすぎは体脂肪の増加により太る原因になりますので過剰摂取は控えましょう。
また、エネルギーが不足すると人体は筋肉を分解して補います。
太るからといって極端に炭水化物を制限すると、代謝が落ちて逆に太りやすくなりますので、適度に米やパン、芋類などで適量の炭水化物も摂取しましょう。
たんぱく質の効果的な摂取方法
たんぱく質の必要量は、普段あまり運動をしない人は体重×0.8g、筋トレなどのトレーニングをしている人は運動強度によって体重×0.8~1.8g程度といわれています。
たとえば、あまり運動をしない体重が50kgの女性であれば、50kg×0.8=40gが摂取量の目安となります。
たんぱく質を効率的に摂取するには、相乗効果のある栄養素を含む食品と一緒に摂ると良いでしょう。
相乗効果の期待できる栄養素には、たんぱく質の吸収を促進するビタミンCやビタミンB6、たんぱく質の合成や新陳代謝に関わる亜鉛などがあります。
ビタミンCやビタミンB6は水溶性で、必要以上に摂っても体内にとどまらず排出されてしまうので、一度に多量を摂取するのではなく食事ごとにこまめに摂取することを心がけましょう。
また、1日の摂取カロリーが男性より低めの女性は栄養素も不足しがちなので、手軽に摂れるプロテインやサプリを取り入れるのも良いでしょう。
ただし、基本は食事で摂取することを意識し、あくまで補助的に使用することを心がけましょう。